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民法改正シンポジウム@日司連ホール

 12月12日土曜日の午後1時から5時まで四谷にある日司連ホールで民法改正のシンポジウムに参加してきた。司法書士以外にも法務省の内田参与、筒井参事官、東大の中田教授、京大の佐久間教授という豪華な面々がそろって貴重な話を聞くことができた。
 いくつかあった興味深い話の中で、今回は消費者契約法の一部を一般法化することや消費者契約法を民法と統合することに関して取り上げてみたい。司法書士や弁護士などから消費者契約法を取り込む場合に1条の目的規定を取り込むべきではないかといった意見が多い事に関して内田参与から民法に消費者概念を入れることの意味として当然に消費者擁護の視点が取り込まれるという評価が出来るのではないかといったニュアンスの説明があった。消費者契約法1条を民法に明文の形で取り込むのはやはり違和感がある。理由としては、民法の一部の規定に関する部分のみ(しかも1章といったように纏まったものではなく、必要部分にちらばって取り込まれる規定となりそうである)の目的規定を置くことが技術的にも難しいことや民法としての一体感が失われるのではないかといった感覚からくるように思う。しかし、何らのこの目的に触れることなく消費者契約法が取り込まれると消費者擁護の理想が強調されなくなり、現実問題として消費者擁護が一歩後退してしまうのではないかといった懸念は十分に考えられるという意見も納得できる。となると、これらの懸念を取り除きつつ消費者契約法の一般法化や(特に)統合を行なうための手法として先程の内田参与の発言のようなものが担当参与や参事官、事務局側から法制審の議事録などに載る、あるいは国会なので発言されるといった事が考えられるのではないかと思う。現段階で統合がベストな選択かは自分自身ではまだ解らない。しかし、現在の大学において一般の法学部の学生で民法を学ばないものはいないと思うが消費者法制については学ばずに卒業することもあり得るのではないかと推測できる。このような事からすると統合の効果として通常の大学生や法律の勉強を始める人間に消費者法制が伝わり易くなるなどの効果が期待できるのではないかと思う。
奥西
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今日話題になったこと

毎月定例で行っている勉強会で債権法改正検討委員会案に関して話題に上った事を記憶している範囲で箇条書きにする。
1.意思無能力者の行為能力を取消し構成にすることの実務への影響
 現在、意思能力を著しく欠く状態のかたの消費者被害に対して各地域の相談センターやボランティアが事業者に連絡して無効主張により被害回復なり被害拡大を防ぐなどの効果があるようなケースにおいて、取消し構成とすることで事業者側から主張自体する主体となり得ないなどの指摘で救済できなくなるといったことが起こらないのだろうかという指摘があった。
2.代理権授与表示による表見代理の規定中、白紙委任状交付に関する規定を法定することで司法書士業務に支障はでないのだろうか。
 実務において委任状を交付されることの多い司法書士としては影響の有無が気になる。
3.表見代理の射程範囲を任意代理に限る事について
 考え方として概ね受け入れられているようだった。判例と異なる規定になるとは思うが外形に対する帰責性からしても妥当なのではないか。
4.無権代理人相続先行型の無権代理と相続について
 これも判例とは違う構成となっているが、全く同じ事実の死亡時期の先後という偶然で結果が異なるよりも信義測を厳格に捉えて違反に当たらないと考えるほうが自然との意見が多かった。
5.履行または履行に代わる損害賠償
 履行責任免除規定はあくまで履行責任の免除であり、履行に代わる損害賠償に関しては免除されないと受け止める必要があるか。その場合に履行に代わる損害賠償がいわゆる損益相殺の損に遅延損害も含めるということであれば、金銭債権の場合においては特に本人の資格に基づいて追認拒否=意味が無いとなるのではないか。実際は条文の書き方にもよってくるであろうが、読んでそのことが直ぐに伝わるような文章作りはかえって長い文章化してしまい市民により解り難くならないか懸念される。

 以上、かなり私見が入った形の記録になります。奥西
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